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〜思いのむくまま日々つれづれ〜 No.561〜580

No.580 「蟷螂」(H28年6月9日)

🎵 あっという間6月。6月初めの頃は青空が日本でも見れるのだと思う程の快晴、ただ風もありさわやかで、夜は肌寒く感じる程でしたが、とうとう蒸し暑い梅雨の季節となりました。
 二十四節季・七十二候で6日は「蟷螂」。
私はもちろん知りませんでしたが、何と読むかご存知ですか?
読みは「とうろう」で、意味は「カマキリ」なんですね。6日が七十二候の蟷螂生ず(かまきりしょうず/とうろうしょうず)で、月後半の夏至に向かい一直線です。
 先週の還暦は何も無く、さらっと通り過ぎました。赤いハンカチやバンダナ、そしてマグカップと赤色グッズを頂きました。少し前に話していましたが、昔と違い寿命も長くなった今、昔から考えると八掛け位、つまり48才位かと勝手に思い、あと10年後の還暦(実は古希)に向かい、10年間を大切にしようと誠に自分勝手の都合よい結論に至りました。負けず嫌いの自分らしさでしょうか。なにせ芸の世界ではまだまだ全てに若輩の私です。
 さて、そろそろ終わりに近づいた五月(さつき)の向こうにいよいよ紫陽花が咲き始めました。

No.579 「カウントダウンです」(H28年5月25日)

🎵 この年齢になりますと誕生日にもあまり関心も無く過ごしてきましたが、今年は少し特別です。世に言う還暦・・です。昔はそう言うと「おじいちゃん」みたいな印象でしたが、今自分が後数日にそうなると思うと本当に不思議な気持ちです。大きな病気もせずにこの日を迎えられること、先ずは両親に感謝せねばと思います。父が還暦の時、私は33才、あの時の父は今の私の様な気持ちだったのかと思うと不思議な気がします。そしてふと思えば私が菊原初子先生に入門させて頂いたのが20才の春、ちょうど四十年前になるんですね。いや〜早いです。よくぞ続いたと自分で関心するのも変ですね。
 そんな意味ではないのですが、今秋11月にひとつのチャレンジ、東京でリサイタルを開かせて頂く決心をしました。ひとつの集大成というのも変ですが上方の言葉でで上方の香を出せればと思っています。
 さて、あと数日、27日朝目覚めたらどんな気持ちなのかなと思う反面、きっと何もなくさりげなく過ぎていくんでしょうね。

No.578 「卵かけごはん」(H28年5月21日)

🎵 先週、今週と雨の後は、もう真っ青な青空がとても綺麗でしたね。5日が立夏、そして20日は二十四節季では小満と暦では夏が進んでいます。
 さて、生前父はTV番組でとても美味しそうに卵かけごはんを食べている映像をみて「食べたい!!」と・・、父は特に卵が大好きでしたが、やはり卵が美味しくないと思っていました。1年近く前ですがふと新聞で「鳥取 大江の郷 天美卵」が目にとまりました。早速取り寄せましたがこれが大当たりでした。濃く盛り上がった黄身が最高でその後定期コースを使わせて頂いています。週に2回ほどですが楽しんでいます。父にも食べさせてあげたかったです。
 14日にならまち、15日に本部の定期演奏会が終わり2月からのコンサートスケジュールも一段落し、秋に向けての準備やお稽古場のプチ大掃除を楽しんでいます。藤原道山さんとのならまちライブも三津山・紅葉づくし・玉川と曲も決まり楽しみです。秋恒例の田辺頌山さんとのライブも10月15日(土)となりました。今から楽しみです。
 そして今、お稽古場は花がいっぱい(写真)。つつじが終わり、きっと小ぶりなこの花は五月でしょうね。

No.577 「こんぴらさん」(H28年5月12日)

🎵 香川県の琴平町、像頭山中腹にあるのが通称「こんぴらさん」で親しまれる金毘羅宮(こんぴらぐう)です。江戸時代はお伊勢参りと、この金比羅祭りだけが庶民にも許されていたそうです。高知へのお稽古の道中、岡山から出る南風号は必ず琴平に停まりますから、いつか行ってみたいと思いつつ叶いませんでしたが、去年の GW にふと時間ができて行きました。本文までが785段、それもかなりな急な階段で、当時少しヒザを痛めていて登り口のお土産物屋さんで無料の杖をお借りして登りました。
 今回は杖も力も借りず、駅から約45分で本宮まで到着、とても気持ちが良かったです。実は去年お参りしたときに、4年ぶりのリサイタルの成功の祈念を絵馬に書きましたが、その後御礼参りが出来ていませんでした。今回仕事で近くまで行ったので、時間を作り登ってきました。お天気も良く、たくさんの方が登っておられましたし、途中のお店もとても流行っていました。そして、今回は御礼に加えて、秋に計画しています東京でのリサイタルの成功祈願をまたさせて頂きました。ちなみにひいたおみくじは大吉でした。

No.576 はや5月です・・・(H28年5月3日)

🎵 金沢での演奏会の後は、桜を惜しみつつ尺八との研究会やお弟子さんの勉強会あり、そして琴友会・本部の定期演奏会の準備に追われておりました。
 春は進み、26日は2回目の金沢のお稽古でした。晴天に恵まれ「2ヶ月前のお稽古は雪だったな」とお稽古場に向かい歩いていると五月が満開で、え〜、もうそんな時期なんだと思いました。「つつじ」と「さつき」その区別が分からないので、ネットで見ますと、4月から5月にかけ咲くのが「つつじ」で、「さつき」はその後5月半ばに先、正式には「さつきつつじ」というつつじの一種だそうです。たくさんの色鮮やかなつつじは、甘い香りと友にこの時期私達を楽しませてくれますね。そして一気に5月に突入です。
 今月は14日に、ならまち にぎわいの家で、昨秋に続き、2回目のライブがあります。5月を意識し、「宇治めぐり」「茶音頭」とお茶に関する2曲を出させていただきます。是非ともご来場下さいませ・・・。
 そしてもうあっという間に半袖の季節ですね。

No.575−1 「春を感じ西へ東へ①」(H28年4月13日)

🎵 2月の夢遊児歌、そしてチャリティーコンサートの後は、3月初めに息子と二人で北海道のキロロにスキーに行きました。そして戻りました後はいよいよ私なりにかなりキツイ演奏会スケジュールに入りました。寒暖差の大きかったこの冬、果たして桜はいつ頃咲くのかも楽しみでした。3月半ば過ぎに例年より早めの開花宣言もありましたが、寒さで咲きそろうまでにはかなり時間かかりましたね。そんな中、3月26日は明石に近い舞子のあじさいホールで「八重衣」を、翌27日には京都の法然院で「さらし」「袖の雨」を演奏させて頂きました。
 明石と言えばこの時期、イカナゴのくぎ煮なんです。毎年地元の尺八のF先生よりたくさんお送り頂くのですが、こだわっておられるからとても美味しいんです。私が春を感じる大きなポイントのひとつです。演奏会後の打ち上げでは会場から明石海峡大橋の向こうに沈んでいく、とびきり美しい夕日を見ることができました。
 27日は・・寒かったですが、京都駅や法然院に向かう途中はすごい人、人、人でした。法然院様「落ち椿の会」、その名の通りにお庭のそちこちできれいな椿の散りゆく姿が美しかったです。久々のお寺での演奏・・・油断していました。夕方の会で・・・会場のご本堂は暗いんです。メガネは不要な私も乱視があり、暗いと楽譜が見づらくてしかも慣れない「さらし」で後悔。いよいよ暗い時用のメガネを準備せねばと痛感しました。終演後は美味しい地酒と京料理をいただき帰途へ・・・。まずは前半が終わりました。 575−2 「春を感じ西へ東へ②」に続きます↓ 

No.575−2 「春を感じ西へ東へ②」(H28年4月13日)

🎵 今年はたいしたことないと思っていた鼻炎が、3月後半よりきつくなり、鼻声そして初めて目にも少し違和感を感じました。そんな中その次ぎ、京都の後、水曜日は東京国立劇場で花崎先生の地歌舞の会に出演させていただきました。6曲演奏させて頂きましたが、リハーサルも午後1時からあり、リハ、本番で全12曲ですが、鼻炎の声が自分でも辛くて精一杯の一日でした。この日、薄曇りの東京でしたが桜は8分咲きくらい。国立劇場前の桜は満開に近い桜で多くの方が写真を撮られていました。行きのタクシーの運転手さんは「歩いてすぐの千鳥ヶ淵もきれいだから是非行って!」と行ってくださいました。
 翌日は東京のおけいこ、ここにもとても楽しみにしていた事が・・。そうです!お稽古場のお宅の近くの川辺の桜なんです。去年はもう満開で感動でした。今年は朝はまだ7分位でしたが、帰りはかなり咲いてとてもきれいでした。
 木曜夜に戻り1日空いて土曜日は早朝から金沢へ当道会の金沢支部の会に出演させていただきました。金沢駅周辺はどんどん新しい建物が出来、また駅がきれいになり、観光客の方もすごいです。新幹線の開通で東京からも2時間少し・・、そりゃそう人も多いはずです。そしてどうかと思っていた金沢の桜・・。なんと満開でした。いつもよりは早いと地元の方は話されていましたが、会当日は昼間お天気も良くて半袖の方も目につきました。支部の会は少し前からお招き頂き会員の皆様も親しくして下さり、レベルの高く密度の濃い素晴らしい会をご一緒させて頂けました。土曜日の夜は一緒に行ったS・Kさんと、これも今が旬 ほたるいか をお刺身やしゃぶしゃぶで頂きました。やはりこういう物はご当地ですね。
 体力的にも本当に厳しかった8日間でしたが、思ったのは、あっ、地歌が三絃が歌が好きなんだなと思うことでした。

No.574 「第6回 とどけ和の響き チャリティーコンサート」(H28年3月7日)

🎵 2月27日 土曜日、6回目になります東日本大震災復興支援のチャリティーコンサート「とどけ和の響き」を開催させて頂きました。今回、やはり福島県よりいわき総合高校 琴部の学生さん6名が参加して下さり「証誠寺のスケルツォ」を演奏して頂けた事が出演者にとっても大きな事でした。舞台はとても良かったです。テクニック的な事はもちろん、気持ちというか、、熱い純粋な気持ちがあふれた演奏でした。そしてコンサート、今回も延べ209名、全34曲というご参加を頂き、朝10時から午後6時すぎまで熱演が続きました。長丁場でしたが、お客様も最後までたくさん残って下さいました。また出演者の参加費、チケット、募金で150万円を超す善意が集まりました。関西学院大学と近畿大学の学生ボランティアスタッフや楽器屋さんのお力でスムーズな進行でした。
 いろんな事が風化してゆくのはある意味仕方ない事かもしれません。でもせめてこの時にはいろんな事を思い出しそしてその思いを東北の方々へ送り続けていきたい、実行委員のひとりとして参加してます私の切なる思いです。福島県なら飛行機で1時間少しなんて安易に考えた私共の浅はかな事・・・、学生さん達は在来線で東京、そして新幹線に乗り5時間以上かけて来てくださいました。滞在中の3日間楽しんでもらえれば良かったと思いますし、彼女達の演奏と笑顔は私達に来年に向かっての大きなパワーになりました。
 ご出演下さった皆様、ご来場下さった皆様、本当にありがとうございました。

No.573 「とどけ和の響き」東日本大震災復興支援チャリティーコンサート(H28年2月25日)

🎵 2月も残りわずかとなりました。今週土曜日はいよいよ6回目になりました東日本大震災復興支援のチャリティーコンサートです。平成23年3月のあの大震災の時、テレビに映される映像を見て信じられない、受け入れたくないそんな気持ちになったことを、今も覚えています。その年の5月の第1回目から今年で第6回目・・、初めは5回を目標と始めましたが、昨年夏に目にした現実にはどんなにささやかでも続けていきたいという気持ちを改め固く持ちました。
 今年は福島県からいわき総合高校の琴部の学生さんが参加して下さいます。そしてこちらも全34曲、延べ出演者も200名を超えました。とにかく風化させてはいけないし、現実少しずつ過去のことになるこの悲しい出来事を私達も同じ日本人として、今できる限りの気持ちを持ち続けるためのひとつのきっかけになるコンサートであり続けたいと思っております。
 参加して下さる出演者の方々に感謝ですし、お越し下さるお客様にも感謝。「がんばろう日本」その思いを大切に当日を迎えたいと思います。

No.572 「雪の金沢」(H28年2月18日)

🎵 16日、金沢に行って参りました。1年ほど前よりなんとか金沢でお稽古をと考えておりましたが用意も整い、この日がスタートとなりました。とは申せ、今のところ生徒さんはお二人なんですが。
 今まで仕事では何度も支部の演奏会に寄せて頂きながら観光はほとんど出来てなかったので、16日はその楽しみも実現しようと思いました。朝7時半に生駒を出ましたが、とにかく快晴、サンダーバードで湖西線に入りますと西側に続く山々は雪で真っ白でその上は真っ青な空・・。見たことがない位美しい眺めでした。しかし列車が進むにつれ雪も増え、敦賀に着く頃には一面の雪景色、武生を過ぎると吹雪模様になりました。金沢に着く頃には少し収まりましたが、夜お稽古が終わり帰りの列車に乗る時もまだ雪は降り続いてました。不謹慎ですが普段まず見れない積雪にワクワクしてしまいます。
 東京でお稽古を初め何年が過ぎたでしょうか・・。ふとあの時も3名からのスタートだったなと懐かしく思い出しました。
 なんせ金沢は食いしん坊の私にとっては海の幸を含め高知とまた違ったタイプの魅力的な待ちです。いろんな事との出会いが楽しみです。

No.571 「少しヒヤッと」(H28年2月12日)

🎵 節分・立春も過ぎ暦の上では春、そして梅が咲き始め少しずつ春に向かってますね。1月後半からは本来いやそれ以上かと思う程に厳しい寒さがやってきましたが、今週末はかなり暖かいみたいですし、晴れの陽射しは春をしっかり感じさせます。
 今月7日は高知で初弾き会に参加させて頂きました。こちらはまだ寒かったですが高知は快晴・・・、真っ青な空の下、高知駅前の龍馬さん含めた像も輝いていました。翌日は東京でのリハーサルのため上京、会場の楽屋でKKSGさんに会うと何とも枯れた声と凄い咳で、土曜日夜かららしいけど身体は元気とか・・。リハーサル後も東京から新幹線で一緒に帰ってきました。ところが翌朝ノドにほんのわずかな違和感を感じ、手元の薬も飲み、水曜日には耳鼻科も行きました。幸い大丈夫とのことでしたが、風邪には要注意と言われ、去年秋のリサイタル前のことを思い出して東京のお稽古も申し訳無いけど自重しました。そして昨日KKSGさんからメールでインフルエンザで寝込んでいると・・。今週土日が本番で自重し体力温存が良かったのかとひと安心しています。
 さて土曜日は28回目の 古典の会「夢遊児歌」 です。自分としては毎回新鮮な気持ちを心がけ、足を運んで下さるお客様には満足と古典の面白さをお伝えしたいと思っています。
 来週16日から金沢でのお稽古もスタートします。またホームページで場所など詳細をご案内させていただきますので、北陸地方の皆様、是非ともお待ちしております。

No.570 「サル・申・猿、そして思わぬ同級生!」(H28年1月24日)

🎵 暖かったお正月から一変。今週は大変な寒波。21日はまさに「大寒」ですし、暦はすごいですね。
 さて、今年は申年、そうです。私はトシ男なんですよね。よくぞここまでという感じですが、思い起こせば大学3年生の春に菊原初子先生に入門させて頂きましたから、三絃と地歌と出会ってちょうど40年になるんですよね。年男という事で、
・写真は右より伊勢神宮でいただいた初事の置物、何か姿がかわいくてとても気に入ってます。
・真ん中の2匹はお弟子さんが下さったのですが、何と左はあの五郎丸さんのポースとか(笑)。
・そして左は昨年大分に伺った折、K様よりいただいた九谷焼です。
 今年はいろんな所で、いろんなおサルさんに出会えると思うととても楽しみです。そして先日 TV を見ていましたら、大坂の通天閣が何と今年で60周年なんだそうです。目にはしていましたし、「あべのハルカス」から眺めた事もありましたが、行ったことが無くて・・・、急に親しみを感じ、先日早速に行ってきました。何とびっくり上がるのに45分待ち(過日のハルカスでも20分以内でした)。残年ながら次回の楽しみにしました。観光客の方も多く、イメージ変わりましたし、串カツを少し食べて帰りました。
 大坂のお稽古場や難波からも近いし、ふらっと行ってみたくなる町でした。皆さんも是非一度行ってみて下さいませ。

No.569 「あっという間のお正月」(H28年1月17日)

🎵 暖冬という言葉、その通りの今年のお正月でした。平成28年、とにかく穏やかな日和で初詣に行くにも「コートが要るのかな?」と考える位の暖かさでした。もっともっといろんな整理や片付けをしたいと思っていた事もほとんど出来ずにお仕事モードに入りました。
 初詣での祈りは今年はやはり感謝でした。いろいろありながらも健康に過ごせた去年、そのおかげでリサイタルも出来ました。そしていろんな方とのご縁や出会いがありました。もちろん辛いお別れもありましたが、心の中ではずっとお付き合いは出来ますね。
 17日は私にとりましては、今年の舞台初めとなります。「当道音楽会本部の新春演奏会」と「芦屋三曲協会様の新春コンサート」です。この日はあの阪神淡路大震災の日です。21年も過ぎたんですね。でも不思議とつい最近の事の様に記憶があります。
 今年のチャレンジの第1弾は、金沢でのお稽古始めたいと思っています。歴史そして伝統の豊かな古都で、ささやかながら上方の地歌を聴いて頂けるようがんばってみます。

No.568 「元旦」(H28年1月1日)

🎵 皆様、明けましてお目出とうございます。
 確か去年の元旦は生駒では雪が積もりました。それを考えますと信じられない暖かさです。そして何と言いましても今年は私の干支、申年なんですね。5月の誕生日には何と○○才。自分でも信じられないのですが、まぎれもない事実・・。正直に受け止め、時を大切にしたいと思います。大きく考えれば、この10年が自分のお仕事の集大成になると思いますし、そのスタートとなる今年は、秋にひとつ大きな夢を実現したく、今そ準備に入りました。また皆様にご報告できる日が早く来ればと思っております。
 10年前はどうだったのだろう、とか果たして10年語はどうなっているのかなど、ふと思ったりします。でも先ずは1日1日ですね。お稽古を、舞台を、そしていろんな方とのつながりを大切にして、努力して参りたいと思っておりますので、どうおよろしくお願いいたします。
 今年は1月17日の本部の新春演奏会と、芦屋三曲の「月」で舞台がスタートします。

 皆様におかれましても、幸多い良い年になられますことを、お祈り申し上げます。

No.567 「大晦日」(H27年12月31日)

🎵 本当に年末なのかと信じられない暖かく穏やかな日になりました。29日のリハーサルで一応の仕事納めをしまして、30日は三重県松阪市から車で40分ほど走った山の中にあります祖父母のお墓参りに行って来ました。父が足が弱くなって以降、お盆にお参りに行ってましたが、年末は始めてです。
 今年は4年ぶりにリサイタルを開くことが出来ました。またたくさんの素晴らしい方との出会いも頂けました。先ずは全てに感謝です。また明日から気持ちを切り替えるという意味でも、祖父の故郷の景色は、心に落ち着きを感じる事ができました。それにしてもこの1年の過ぎる早さは何なんでしょうか・・・。まだ先と思っていた事があっという間にやってきます。トシなんでしょうね。
 そして、今日は両親のお墓に行き、健康で1年を過ごせたことに感謝してきました。

 皆様、今年も本当にありがとうございました。
 来年ももっともっと良い音「優音」を目指してがんばりますので、どうぞよろしくお願い申しあげます。

No.566 「初体験、びっくりでした」(H27年12月29日)

🎵 いよいよ今年も本当にあとわずかになりました。暖かいクリスマスイブにはびっくりで、そしてクリスマスは数十年に一度の満月、、、きれいでした。ここのところ奈良は平年並の寒さ、家の前もびっしりと霜が降りています。でもまたこれから気温が上がり、穏やかなお正月、そして3日には最高気温が17度とか聞きました・・。やはり異常ですね。
 私は28日がお稽古納めで、29日に夢遊児歌の練習を済ませばお休みに入ります。さて写真をご覧下さいませ。見事に三絃の皮が破れました。19日、明石での尺八の先生方との合奏研究会でのこと、最後の曲「八重衣」を弾き始め、前歌の半分くらいの頃「ビリ!」という音がしました。あれ?糸がきれるのかと思ってみてもなんともなく、ふと胴を見るとコマの部分からまっすぐに3cmの切れ目が・・、もうびっくりでいた。破れたのを見ても演奏中です。もちろん竹の先生は気付かず私もそのまま引き続けました。手事・中歌と進むにつれ裂け目は広がり続け最後はバチ皮の手前まできました。音も後半は義太夫三味線に近い音色にまでなりましたがなんとか最後まで弾き終わりました。いや〜なんともすごい初体験を年末にしました。この三絃は10月のリサイタルでもたかった者でしたし、不思議な気持ちでしたが、ここは前向きに今年も終わり、全てリセットし新年か羅気持ちを新たにがんばりなさいというメッセージだと考えています。

No.565 「冬至」(H27年12月24日)

🎵 12月も残すところ1週間余り・・・。今年の冬は暖かいのでまだお正月が近いという実感が湧いていません
 10月のリサイタルの後は11月のコンサートの練習やいろんな用時に追われなかなかこのコーナーに手が回らず申し訳ありませんでた。出なくなった声、今自分でリサイタル当日の音を聞いても聞いても奇跡としか思えませんが、その後も完璧な調子までにはなかなか戻らず、12月に入りやっと落ち着きました。友人の耳鼻科医によると、これも加齢(トシ)のせいだと言われ、戻らないこともあると脅されましたから、まずはひと安心です。
 11月29日の研修会の後、12月5日 岡山県での舞地「ゆき」が今年の舞台納めとなりました。実はこの時もあるハプニングがありまして、前日の舞台稽古の時、楽屋で待ってましたら「次ぎです!」の声。あわてて舞台に行って、すわった時、左手を見ると指すりをしていません。あれ〜と思うも今さら遠い楽屋へ取りにも戻れないし、ふと昔、山村楽正先生が着物の袖を使い三味線のツマ弾きされていたのを思い出し、それで代用しました・・。ゆきの様なゆっくりの曲で助かりました。そして弾き始め少しして三の糸をあげようとネジに触れた瞬間にきゅるきゅる〜 ネジが抜けたんです。舞は始まっています・・。とにかく二の糸で音をあわせながら三の上げますが、抜けかけてますからなかなか戻らず・・、合の手の高音は二の糸では絶対に無理ですし、必死でした。幸い合の手の前でぎりぎり上がり、なんとか切り抜けました。たっぷり冷や汗をかいた前日の舞台稽古でした。
 冬至は1年で一番昼が短いんですね・・・。二十四節季の今年の締めくくりです。私は29日までお稽古が続きます。  

No.564 「感謝、そしてほっとしました」(H27年11月14日)

🎵 先月31日、西宮プレラホールで4年ぶりのリサイタルを開かせていただきました。土曜日の昼間にもかかわらず、本当に大勢のお客様がお越し頂けましたことに、心より感謝申し上げます。
 10回目というひとつの節目、両親を送って後の初リサイタル、そして自分の中では「融」をひとつの形としての区切りをとの思いなど、いろんな思いを持って企画したリサイタルでした。ところが自分の不注意から・・、10月の10日過ぎから少し風邪気味とは感じてましたが、熱もなく軽い咳だけだったので、注意しつつも普段通りのお仕事をしていましたが・・・、金曜日の夕方ごろからあれっと少し違和感を持ちながらお稽古を続け、夜早めに眠ったものの土曜日の朝には声が枯れて全く出なくなっていまいました。リサイタルまで2週間、今までの経験上ここまでなると元に戻るには2〜3週間かかりました。いつもの友人の耳鼻科に行き、薬をもらい、全くしゃべらず・・、もちろん唄など問題外でした。1週間前少し話せるようになりましたが、唄は全くだめ、、そうしている間に本番が近づきました。前日のリハーサルも軽く声を出すのみ、、祈るような気持ちで当日になり、舞台リハで初めて唄いました。自分の中では8割くらい、高音はかすれますが、なんとか乗り切ろうと思いました。本番、自分では精一杯の演奏でした。「融」の終了後客席より、本当に暖かく大きな拍手を頂いた時にには、嬉しさと感謝の気持ちでいっぱいでした。お稽古のキャンセルでたくさんのお弟子さんにも迷惑をかけてしまいました。
 本番は思ったほど、自分の中では緊張もなく、淡々と演奏出来ました。そして何より「千代の鶯」と「融」がいっそう好きな曲になりました。いろいろミスもありましたが、これは次ぎへの宿題です。
 皆様本当にありがとうございました。

No.563 「いよいよ近づきました」(H27年10月28日)

🎵 昨夜から久々に雨が降りました。とにかく10月は秋晴れ続きで、3週間ぶりの雨だったとか・・。でも逆に昨日は満月でしたから少し残念でした。今日も近鉄奈良駅を通りますが、正倉院展も始まっており、朝からすごい人でした。
 さて、いよいよリサイタルが近づいてきました。
平成23年10月20日が、第9回のリサイタルでした。その約2年前くらいから癌の闘病生活をしてました母でしたが、体調思わしくない中、がんばってリハーサルだけでもと来てくれ、気分が良かったのか本番の1曲目まで聴いてくれました。その3ヶ月後に母は旅立ちました。そしてその秋には父も見送ることになりました。
 二人の3回忌をすませた昨秋、ふと、“ いつまでもこのままではいけない ” と思うように至り、今回の10回目のリサイタルを思い立ちました。長かったのか早かったのか判らないこの4年ですが、この回を済ませることで、自ずとこれからの自分の道が見えるような気がして決心しました。融は自分の中での集大成のつもりで演奏出来ればと思っております。
 ひとつ皆様にお詫びですが、当日はチラシと演奏曲順が変わりまして、1曲目が「千代の鶯」、2曲目が「袖香炉」となります。「千代の鶯」の華やかさ、そして一転、「融」の幽玄の世界、これを表現するには私の力は余りにも未熟ではありますが、大好きな助演の方のお力を頂き、自分がしっかり楽しむことができればと思っております。

No.562 「中秋の名月」(H27年10月1日)

🎵 9月の半ばをすぎて、さらに秋への足取りが速くなったと言いますが、空を見ても虫の声もすっかり秋ですね。ここ数年は厳しい残暑だったのが信じられないですね。
 さて23日は “ ならまち にぎわいの家 ” で田辺頌山さんとのライブでした。今回は恒例の「くるま座」さんから場所を移し初めてのライブでした。昔ながらの畳、ふすまの純日本家屋ですので、昔ながらの空間を楽しみました。この日は海外からの旅行者の方も8名程お越し下さっており、いつもと違いお客様の半数近くは地歌が初めての感じでしたので、またいつもと違った緊張感ありました。特に後半2曲は「八重衣」、「千代の鶯」と大曲が続きますので退屈されないかと心配でした。お天気も良く庭から入るそよ風を心地良く感じながら楽しく演奏出来ました。
 今週、27日、28日と2日間、大きく鮮やかなお月様がとても綺麗でしたね。付きと言えばやはり来月のリサイタルで演奏させていただく「融」を思ってしまいます。歌詞の中に様々な付きが詠み込まれています。私が融を初めて舞台に出させて頂いたのが、2002年でした。その間、融神社様との出会いや藤原道山さんが尺八の手を付けて下さったりで、自分の中でいろいろな世界が広がりました。
 まだまだたった13年ですが、名月の様に住んだ気持ちで当日の演奏が出来ればと思っております。

No.561 「天高く、完全に秋ですね」(H27年9月22日)

🎵 世の中、シルバーウィークという、これまた私のトシでは余り耳なじみのなかった大型連休で、しかも毎日心地良い晴天なので、ゆっくりとお出かけの方も多いでしょうね。
 8月後半より諸事に追われておりました。今年の生駒は残暑という言葉は全く無縁で、8月20日過ぎからは朝夕とても過ごしやすくなり、9月に入ると窓を閉めておかないと夜は寒い暗いです。
 8月26〜28日 3月の「とどけ和の響き」の実行委員七名で、福島・宮城・岩手と廻って参りました。今回実感したのは、やはり “ 東北は広い ” ということです。2日目には水沢から大船渡に向かっておりましたが、あとわずかのところで途中、国道トンネル内事故による通行止めに遭遇し、残り少ないガソリンを気にしながら水沢に戻り、給油して陸前高田に行き先変更、というハプニングがありました。3日目の語り部の方にご案内頂いた “ 東松島・釜石・女川等の沿岸部 ” とにかく全てがまだまだ、当時のままの姿の建物もたくさん残り、改めてこの震災の被害の大きさに胸が痛くなるばかりでした。9月に入り、茨城県の洪水もありましたね。火山の噴火や思わぬことが毎年当たり前のように起こることが本当に恐ろしく思います。
 さて、9月23日は、毎年春秋に “ ならまち くるま座 ” で開かせて頂いてました田辺頌山さんとのライブが、新しく出来た 「にぎわいの家」 に場所を移しての1回目のコンサートになります。地歌はやはり和の空間が似合いますね。時節柄、外国人の団体の方のご予約も頂いているみだいで楽しみです。
 皆様もどうぞ楽しい連休をお過ごし下さいませ。

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